医学部受験コラム MEDICAL COLUMN

受験対策

【こんな間違いを受験本番で…】理系が陥りがち?「アウトな小論文」4パターン

2020.03.31

亀井 孝祥
医学部受験予備校メディカ代表

医学部受験において小論文は、学力試験同等、またはそれ以上のウェイトを占める試験です。小論文の受験対策は他科目の勉強法とはまったく異なるため、医学部受験生の悩みの種となっています。答えが一つだけの数学などと違い、小論文の答えは出題されたテーマによってさまざまです。そして、受験生がどのような考え方をもって解答するかによって、大学側はその人の「資質」を量ります。

決してないがしろにできない小論文ですが、受験生からは軽く見られがちな傾向にあり、毎年、ありえない失敗によって不合格となっているケースが多発しているのも事実です。些細なことでチャンスを逃すことのないよう、ここに先輩方の典型的な小論文の失敗例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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【その1】初歩的なミス…解答用紙の使い方を間違えてしまった

解答(原稿)用紙の使い方は、小学校高学年のときに学習した内容です。それほど難しいことではないのですが、近年のSNS普及などの影響で文章表現が簡素化されてしまったためか、正しい文章の書き方を忘れている人も少なくありません。解答用紙の使い方を間違わないよう、初心に戻り、原稿用紙の使い方の基本をマスターしましょう。

<原稿用紙の使い方>
・段落の頭は1マスあけて書きはじめます。
・行の最後の句読点は最後のマス目の文字と一緒に書きます。ただし、小文字や音引き(っ・ゃ・ゅ・ょ・ー)などは、行の頭のマスに来てもよいです。
・会話文は改行し、頭を1マスあけてかぎかっこから書きはじめ、最後はかぎかっこでくくります。
・数字を書き入れる場合(タテ書きの場合)は漢数字が原則です。
・アルファベットを書き入れる場合(タテ書きの場合)は1マスに1文字ずつ書くのが原則です。

以上、基本的なルールですが、一部の大学の小論文試験では、「改行はせず、マスもあけずにすべて詰めて書くこと」というルールもあるようですので、各大学の設問をしっかり熟読してから書きはじめてください。

【その2】既定の文字数を書き切れなかった、またはオーバーしてしまった

小論文試験では既定の文字数がありますが、それより多く書いてしまったり、文字数が足りなかったりすると減点の対象になります。規定文字数ピッタリで書き上げるのが理想ですが、それはなかなか難しいことです。文字数オーバーの場合は、たった1字でも0点になってしまいます。逆に文字数が足りない場合、規定文字数の8割から9割まで書けていれば許容範囲内(若干減点がある場合もあります)といわれます。たとえば規定文字数が800字なら、許容範囲は640字から720字となります。

「文字数が少なくても、理論的にまとまっていれば良いのでは?」という意見もありますが、大学側は「課題としたテーマについて語るためには800字程度は必要」と考えた上での設定ですので、文字数が著しく少ない場合は、「テーマについて詳細に語りきれていない」と減点判定されてしまいます。

<制限時間内に既定文字数で書き上げる方法>
小論文試験スタート時点の迅速な判断がもっとも重要です。解答用紙が配られたらすぐに提示された課題やテーマを読み、何について書くべきかと、文字数配分を考えます。書くべき事柄は序論・本論・結論の3つに分けて、それぞれのあらすじを箇条書きでメモします。さらに、それぞれ何文字ずつ書くかを決めます。この作業を試験開始後の5分程度で確定してから本文を書きはじめます。途中で「いや、やっぱり文字の配分を変えて…」とやり直す時間はありません。作戦の途中変更は、文章構成のブレにつながり、最終的には支離滅裂な小論文になってしまいます。

失敗をしないコツは、スタート時点であらすじをメモする際に「結論」から先に決めていくことです。テーマに対して賛成か反対か、肯定か否定か、自分の方向性を固めてから文章構成していくと、意外とスムーズにペンが進みます。書きはじめたら、最後まで方向性を変えないことがもっとも重要です。書いている途中で文字の配分を変えたい、結論を変更したいと思ったら「ブレ」のはじまりです。迷いは捨てて、初心貫徹で進みましょう。

【その3】認識不足、勘違い…テーマや課題への答えが的外れだった

提示されたテーマや課題について不勉強だったため、その背景を知らなかったり、勘違いして覚えていたりすると、内容的にちんぷんかんぷんな小論文ができあがってしまいます。テーマについて勉強していなかったため、苦し紛れに「このテーマと絡めて、私がこの大学を選んだ理由について語りたいと思います…」などと書いてしまう人もいるようですが、これでは提示されたテーマに対しての答えになっていませんので、評価は高くありません。

<どんな設問にも正しく答えるための準備>
課題やテーマに対する勘違いを回避するため、試験開始時には設問をしっかり読み込むことが必要です。うわべだけ読んで、思い込みで書き出すと、途中で勘違いに気づいてすべてやり直すことになってしまいます。時間は限られていますので、スタート時点での正しい判断が肝心です。

また、提示されたテーマや課題について「知らなかった」ということがないように、日頃から新聞などのニュース報道に興味を持ち、どんな内容を出題されても答えられるような、深く幅広い知識を蓄えておきましょう。とくに医療系のニュースは、新聞をスクラップしておいたり、ネット情報を蓄積しておくなど、日々の努力を怠らないようにしましょう。

【その4】倫理性を欠き、持論を爆発させてしまった

小論文には正解がいくつもあり、「これぞ正しい答え」というものがないことが普通です。いまだ解決されていない社会問題なども課題やテーマに取り上げられることがあるので、賛否両論あって当たり前なのです。だからといって、ここで自分の「ぶっちゃけ」的な感想や、非人道的と取られるような意見を書いてしまったら即失格です。世の中の知識人たちが試行錯誤するほどの社会問題等に対して、受験生自身がどのように受け止め、どんなアイディアで解決していこうと考えているかが、大学側の知りたいところです。ですから、解答内容は道徳的であり、倫理的、理論的でなくてはいけません。

<将来の医師に相応しいと評価される文章作り>
ややもすれば「きれいごと」ばかりの文章になってしまうかもしれませんが、ここは照れずに、まっすぐな思いを書きましょう。書きはじめる前に、以下の内容をチェックしてください。

・提示された課題やテーマを先入観なく正しく読み解くこと。
・勘違いや的外れに注意し、課題やテーマに対する問題提起をすること。
・ブレないように注意し、課題やテーマに対する道徳的な結論を導き出すこと。

これらのチェックポイントを念頭に置きつつ、書きたいことをすばやく箇条書きでまとめましょう。考えをまとめてから文章を書きはじめれば、途中で語りたいことを忘れたり、ブレたりすることはありません。

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